飲食店様向け「開業前に知っておきたい事業系ごみ回収業者の探し方」
お店をオープンしようとしたが、廃棄物の回収業者を見つけられなくて苦労した経験はございませんか?
店内のレイアウト、メニューの決定、従業員様の教育・・・等々、飲食店様の新規開業は何かとお忙しいでしょう。開業の準備は、つい「表側」に向きがちですが廃棄物回収の準備は万全でしょうか?
実は、廃棄物回収業者探しは開業場所が決まった時点で探し始めないと、いざごみを出す時に間に合わないかも知れないことをご存じでしたか?
このブログでは飲食店を新しくオープンする方向けに「事業系ごみ回収業者の探し方」を伝授したいと思います。
「店舗の立地を考える」
最近の飲食店様の出店傾向は、繁華街にあるビルのテナントとしてよりも閑静な住宅街の一角に隠れ家的に出店することが多くなっています。ビルのテナントとしてであれば、そのビルの廃棄物を回収している業者をビルのオーナー様や他のテナント様に教えてもらえば比較的簡単に解決しますが、孤立した立地にある場合はそう簡単には見つかりません。
繁華街の場合、日中になると通行人やビルの利用者が多くなるためその殆どが夜中から早朝に回収している場合が多く、場所柄や住人の少ないことから騒音等のクレームが来ることは有りません。住宅街ではしっかりクレームの対象となりますので注意が必要です。
深夜・早朝は回収できない。では、何時なら回収可能なのか? その時間帯に回収に来られる業者は・・・?
その他、近隣の住民からごみ箱(ペール等)を外に出しておくと「美観を損ねる。」、「臭いがする。」等のクレームを言われることも考えられますので、ごみ庫(ヨド物置等)の準備が可能なのか、店内からの運び出し(鍵の有無)なのかも考えておかなければなりません。
ご希望に添える回収業者はどのくらいいるのでしょう。
「回収開始の時期を考える」
通常、開業の際は内装工事から始まり、什器・備品の搬入・開梱・陳列、飲食物の試作や従業員様の教育訓練を経てオープンに至ります。内装工事では、その段階で発生する廃棄物は内装工事業者様が持ち帰ることが殆どですが(一部例外もあり)、什器・備品の場合は開梱した際に発生する段ボール、ビニール類、紙くず等は皆様で処分する場合が殆どです。
梱包資材の廃棄物はがさ張り、店内に置いてあるとかなり邪魔になります。多くの飲食店のオーナー様は、この時点で廃棄物回収業者を探し始めることになります。
この時点からの廃棄物回収業者探しは難航し易く、その間もごみは増え続けることになります。
また、開梱作業を開始してからのことなので仮に廃棄物回収業者の営業担当が下見(打合せ)に来た時には、分別されていない状況のごみ袋が既に存在していて「分別をお願いします。」と言われるかも知れません。開業前の多忙な中、一度袋に入れたごみを再分別するのは悲劇でしかありません。もし、未分別のままで回収できたとしても分別されたごみよりも高い金額になるのは避けられないのが現状です。
ごみが発生する前に廃棄物回収業者を探し、回収条件や分別方法(家庭ごみと事業系とは分別方法が異なります)の打合せをしておけば余計な苦労や不便が回避できます。
「廃棄物回収業者を探す」
東京23区内には実働で200~300社(事業系一般廃棄物=可燃ごみ)程存在しますが、開業なさる場所と時間帯によってはかなり「狭き門」となります。可能であれば、前述の梱包資材の開梱までには廃棄物回収業者を見つけておきたいところです。
では、どうやって廃棄物回収業者を探したら良いのでしょう。大別すると下記の3つが考えられます。
①区役所又は区の清掃事務所へ問合せする
②廃棄物回収業者のホームページを確認し問合せする
③近隣に伺っている業者を教えてもらう
区役所又は区の清掃事務所
電話の他に区のホームページからの検索や廃棄物組合を紹介される等の間接的なもので、その後は1軒ずつ電話をしていかなければなりません。1軒毎に同じことを説明し、すぐに回答が得られなければ返事を待たなくてはならない上に、折り返しの電話にも対応しなくてはならない煩わしさがあります。
また、1軒目がダメなら2軒目に電話をするとなるとどのくらいの時間がかかるのか全く分からないままごみが溜まっていってしまいます。
廃棄物回収業者のホームページ
「廃棄物回収業者のホームページ」から検索するのがお勧めです。
殆どの場合、ホームページにはメール形式での「お問合せフォーム」がありますのでそちらに情報や条件を入力します。1軒ずつとなる手間は電話と変わりませんが、いくつものホームページに「片っ端から」入力しておけばそれを見た廃棄物回収業者からの返信を待っていれば良いので開業の準備に専念することが可能です。
東京都の事業系廃棄物業者が加盟する組合団体「東京廃棄物事業協同組合」こちらのHPには許可業者が区ごとに掲載されており、HPリンクもあるので業者選定に役立つかと思います。ご参考になさってください。
▼組合企業紹介
https://www.touhaikyo.or.jp/introduction
近隣に伺っている業者を教えてもらう
業者が回収に向かえない場合、「回収ルートが存在しないこと」が理由として挙げられます。近隣に飲食店など同業者がお店を構えていれば事業系廃棄物の回収が行われているかと思います。その業者から辿っていくことも得策だと感じます。ルートは存在するので、料金やサービス内容を確認し業者選定を行ってください。
「上手く見つけるコツ」
「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」ではありませんが、何と言っても「数」です。回収条件が多い程、そこに伺える廃棄物回収業者の数は減っていきます。逆に言えば、回収条件が少なければ伺える廃棄物回収業者の数が増えることになります。
周辺の状況や物理的(道路が狭い等)な条件は変えられませんが、回答をしてきた廃棄物回収業者の話しを聞いて「融通を効かせる」(廃棄物回収業者のアドバイス等)のも上手くいくコツの一つですので、少ないチャンスを逃さない様にして下さい。
また、これから飲食店の開業をお考えの方は、開業場所が決まった時点で廃棄物回収業者を探し、事前に周囲の状況を加味しつつ相談に乗ってもらうことをお勧めします。
▼こちらのブログも参考になさってください
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監修
利根川 靖
株式会社利根川産業の二代目経営者。業界歴20年で東京都廃棄物の組合理事も兼任。
廃棄物業界を盛り上げようと地方の業者と連携。得意分野はITツールにて生産性を高めること。
これからの若い人材が業界で働きたくなる魅力づくりに奮闘中。